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BtoCのパーパスブランディングは、BtoBのステークホルダー発想に学ぶべき理由

BtoCマーケターは、消費者しか見ないからパーパスブランディングがうまく行かない

これまで、BtoC(一般消費者向けのビジネス)のマーケティングは、消費者が何を求めているか?を起点に戦略が立案されてきました。社会的な存在意義を定義するパーパスブランディングでは、消費者価値だけでななく、社会価値が必要になってきます。では、社会価値って、どのように捉えればよいのでしょうか?
そのヒントは、BtoB(企業向けのビジネス)マーケティングにあります。

BtoCマーケティングとBtoBのそれは、何が違うでしょうか?
両方を経験したことのあるマーケターが少ないために、よく理解されていないことが多いと思います。
それは、BtoCは単一のステークホルダー(消費者)の理解を起点にするのに対して、BtoBは、複数のステークホルダーの理解が必要になる点です。

ステークホルダーのインサイト1

もちろん、BtoCでの買う人と使う人が違うなど、複数の属性の消費者理解が必要なカテゴリーもあります。
しかし、複雑なステークホルダーの相関を紐解き、それぞれが求めていることやそのギャップを理解することは多くありません。

例えば、医療用医薬品の場合はどうでしょう。医薬品の販売に大きな影響を及ぼすのは、医者です。医師が自社製品を処方してくれない限り、セールスは伸びません。医師が求めいていることの理解は基本です。しかし、実際に薬を飲むのは、患者です。患者から自社製品が拒否されるようなことがあるといけないので、患者が何を求めているか理解する必要もあります。また、ガンのような病気の場合は、患者の家族、そして患者の職場など、患者を取り巻くステークホルダーを理解することも必要です。規模の大きな病院の場合は、薬務課があり、医師が処方可能な薬の選定を行いますので、ここの理解も必要です。さらには、保険料を負担する健康保険組合や自治体など、患者と医師を取り巻くステークホルダーは複雑に相関しています。

このようにBtoBのマーケティングは、多かれ少なかれ、複雑なステークホルダーの利害を「三方良し」の発想で、解決しないといけないのです。

BtoCのパーパスブランディンに、この考え方を取り入れることをお勧めします。いつものターゲットである直接のユーザーが求めていることに相関するステークホルダーを洗い出します。直接のユーザー以外のステークホルダーが求めていることも明らかにすることで、自社ブランドが提供すべき社会価値が見えてくるのです。

デコムでは、次の2パターンのパーパスブランディングの支援プログラムを提供しています。

❶新たなブランドパーパスを定義して、具体的なマーケティング施策を導き出す
❷既存のブランドパーパスを起点に、具体的なマーケティング施策を導き出す

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