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「コロナ太り」で食事と運動習慣はどうなる?メガトレンドの背景に「n=1行動」の兆しあり!

メガトレンドから逆算して生活者の「n=1行動」を見つめる

東京都内は日々感染者数が増えており、まだ自粛ムードが継続していますが、離れて暮らす友人や同僚と、久しぶりにオフラインでの再会を果たしている方も多いのではないでしょうか。首より上しか映らないオンライン会議では、身体の変化はあまり分からなかったですよね。こちらをお読みの方は、「コロナ太り」は大丈夫でしたでしょうか。
コロナ太りの解消、いわゆるダイエットや健康維持のためには、いうまでもなく食事と運動の両方が大切です。コロナにより大きく変わった食事と運動の新習慣が与えた影響が、「コロナ太り」という言葉に代表されていると思います。デコムが運営しているメディア「Trend banK」に掲載している「コロナ×飲食」や「コロナ×健康」に関連する「新奇事象(n=1行動)」を見てみると、やはりコロナをきっかけに行動が大きく変わった方が多くいらっしゃいました。

たった一人の人しかやっていないような「n=1がしている行動」から、新しい潮流を読み解く手法は、デコムの基本的な考え方です。同じくらい大切にしているものの見方が、「新奇事象(n=1行動)」に関連する「マイクロトレンド(最近、巷で流行りの消費事象・企業動向)「メガトレンド(人口動態、社会動向など数値データが出ている事象)といった森の視点です。

今回は、コロナ太り解消・ダイエットに必要な「食事」と「運動」について、「メガトレンド」「マイクロトレンド」から逆算して、コロナ禍における「新奇事象(n=1行動)」を紐解いていくことで、ウィズアフターコロナ時代の新しい健康の可能性について、考察してみたいと思います。

Trendbankのヘッダー

食事・運動のメガトレンドは?

Trend banK」の飲食・健康カテゴリーの中に、食事や運動、ダイエットに関するメガトレンドがいくつか掲載されています。「健康食品市場は好調」で、「フィットネス市場規模は業界最高値」、運動種目の中でも運動をしない女性を中心に「ヨガが人気」なようです。これらのメガトレンドに関連するマイクロトレンドをみていきましょう。

メガトレンド

メガトレンドに関連する食事・運動のマイクロトレンドは?

ひとつめの食事に関するマイクロトレンドは、「寺フード」です。お寺で出される精進料理や、お寺が作っているお酒などの飲食物が、パワースポット巡り・宿泊体験・御朱印集めなどを楽しむ女性たちに人気とのことです。昔ながらの方法で手間暇かけて加工された食べ物は、「低カロリー」という価値だけで人気を集めているのではありません。特別な祈祷をうけた食べ物はご利益もあり、お寺の神聖な雰囲気と合わせて、「心にパワーをチャージできる」ということに価値を感じられているのでしょう。

寺フード

ふたつめの運動に関連するマイクロトレンドは、「“お母さん”という役割から解放されて、自分と向き合えるリトリート旅」というもの。奄美大島にある施設で、日常から離れて、ヨガの運動プログラムと、アーユルベーダに基づく食事で、本来の自分を取り戻せるというトレンドです。
在宅勤務や子どもの休校などで、仕事上の役割だけでなく、家庭における役割の責任が重くなったという方もいらっしゃると思います。「身体を動かしたい」という欲求と、「役割から解放されて、本来の自分を大切にしたい」という価値の両方の提供がもとめられていくでしょう。

リトリート

メガ・マイクロトレンドに関連するn=1事象の兆しとは?

「健康食品市場は好調」、「フィットネス市場規模は業界最高値」、「中でもヨガが人気」といったメガトレンドには、「カロリーの低い食事」「身体を動かせる」というダイエットに必須な食事と運動の価値だけの提供ではなく、「心も満たせる」「本来の自分を取り戻せる」といった価値との両立が求められていることが見て取れるマイクロトレンドが関連していました。ではそれらに関連するコロナ禍における新奇事象から、ウィズアフター期の新しい食事と運動の兆しをみていきましょう。

おひとりめは、「コロナを機に、朝ごはんを充実させる」という30歳の未婚女性です。運動量が減ったことにより、1日の食事の内、朝食にボリュームを持ってくるようにしたとのこと。「食事のタイミングを見直すことで、ラクにカロリーコントロールできる」という価値を感じていました。
ダイエットの定番といえば「食事量を減らす・運動量を増やす」ですが、「食事量は減らさず、運動量も増やしたくない、ラクに痩せたい」という少しデビルな欲求が隠されていました。コロナをきっかけに、時間の使い方が変わったからこそ、「食事量を減らさずに、食事のタイミングを見直す」という行動が可能になったともいえるでしょう。

朝ごはん

おふたりめは、「母と、自宅でのオンラインでのヨガに切り替えた」という19歳の女子大生です。「身体を動かす」だけでなく、「母とコミュニケーションをとれる」というところに価値を感じていることがうかがえます。
自宅で行う運動は、家族の目が気になるもの。トレーニングルームにこもって運動するのではなく、家族と一緒に楽しめて、家族との仲を深められるような運動習慣に、新しいチャンスがあるかもしれません。同居する両親、離れて暮らす義両親、子どもたち、子どもの友達同士、などオンラインだと可能性も広がります。

母との時間

食事量を抑えて、運動量を増やすというコントロールを、コロナ前の隙間時間のない忙しいタイムスケジュールの中で、無理して必死にやっていた方も多かった印象のダイエット。コロナをきっかけに比較的時間のゆとりを持てるようになった人が増えた中、タイミングコントロールにより「時間配分で解決」したり、「自分の心を整える」だけでなく、「家族との仲を深めるきっかけ」にしている人がいました。「心身のバランス」という価値だけでなく「ワークとライフを境目をなく満たす」というようなアイテムや体験が、ウィズアフターコロナ期においてはより求められていきそうです。
コロナをきっかけに、時間や気持ちに余裕がうまれ、暮らしも身体も心も整う経験をした人が増えました。以前のように学校や仕事が再開したら、この価値を知ってしまった人はどうなるのでしょうか。以前のような食生活や過酷なダイエットにはもう戻れないのではないでしょうか。時間のゆとりがない中でも、ここちよく健康を実現していく方法が求められていくのかもしれません。

食事・運動の事例でみてきましたが、メガトレンドは、マイクロトレンドの積み重ね、マイクロトレンドはn=1行動の積み重ねで、長い時間をかけて形成されていきます。ですのでメガトレンドのグラフや数値の背景にある、n=1の心理を読み解くことが、とても重要なのです。

「n=1行動」に関連するマイクロ・メガトレンドも閲覧できるメディア「Trend banK」

上記のような、n=1行動に関連するマイクロトレンド、メガトレンドをセットで、いつでもどこでも読めるのが「Trend banK」というメディアです。

デコムのインサイトアナリストが厳選したn=1新奇事象行動やマイクロトレンド・メガトレンドを、毎日読むことができます。生活者がお金を使う「生活14カテゴリ」に加え、コロナ禍の事象を集中して読めるような「コロナ」事象も掲載しております。

勤務先だけでなく、ご自宅や通勤中にも2週間の無料トライアルで、そのすべてをのぞき見することができます。是非この機会に、「Trend banK」をお試しください。

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