INSIGHT LAB

【連載13回目】デコム入社1年目 ぴかりんのナッジについて語ってみた

皆さんこんにちは、なかなか寝付けない夜に「100億円手にいれたらどうしようかな」とありもしないことを考え結局寝れず夜が明けたぴかりんです。寝れない時ってなんかよくわからん事考えますよね・・・。

前回までのぴかりん
【連載12回目】デコム入社一年目ぴかりんの行動経済学を語ってみた!

さて今回は、女性の先輩のAさんと営業同行をしたときの話です。
「あ~、おなか減ったなぁ・・・」

「先輩、先ほど唐揚げ定食のごはん大盛&白米おかわりしたじゃないですか・・・」

「そうなんだけどおなか減っちゃったんだもん。あ!ねぇ、ぴかりん、すごいいい匂いするよ!なんだろう?あ、パン屋さんだ!後会社戻るだけだし、ちょっと見ていこうよ!」

その後、3つほどお買い上げになり満足そうにほおばっておられました・・・。
「先輩・・・食べすぎですよ」

「え~だって、見るだけにしようと思ってたけど全部美味しそうに見えて気づいたらいっぱい買っちゃった。まぁ今日走るからいいか!」

その後もコンビニで・・・「あ、このチョコレート新発売の季節限定!美味しそう!ん~どうしようかなぁ。」とサクッとお買い上げしておりました。

~肘でちょっと突いてあげる~

会社に戻ったところいつもおなじみの先輩が優しいお声をかけてくださいました。
「ぴかりん達、まだ昼食ってなかったのか!お疲れ様。」

「いや、昼は食べてます・・・。」

「何!?じゃあAが持っているあの袋は何だ!」
かくかくしかじか・・・(先ほどの営業終わりのお買い物に関して説明中)

「なんだあいつは・・・、というのは置いといてうまくコンビニやパン屋の策略にはまったな。」

何!?これが策略だと!?

「そうこれは、【買うつもりがないんだけどうっかり買ってしまう人の無意識を突いた策略】なんだよね。」

「つまりこれもインサイトに関係が・・・?」

「お~、わかってきたじゃない。これは人の心を操る【ナッジ】って考えですな、いい機会だし調べてみるといいよ。」

サクッと調べてみると【ナッジ】とは肘で軽く突くという意味があるらしい。ぴかりんは【買うつもりがないけどうっかり買ってしまう人の無意識を突いた策略】を調べてみることにした。

~無意識を操る魔法~

皆さんこんな経験ありませんか?
・飲食店で食べたいものを探している時、店長おすすめ!をつい頼んじゃう
・冷蔵庫がピーピーって鳴ると、とりあえず半ドアを確かめてしまう
・今このアプリを使うとお買い物ポイントが2倍!の広告を見るとつい登録して使ってしまう

これ全部【ナッジ】に関わる手法を用いたものなんです!これがなんでインサイトが大事になるのかそれを説明いたしましょう!

まず【ナッジ】とは前回のぴかりんでもお伝えした行動経済学のカテゴリーの一つ「ナッジ理論」に基づくものだそうです。ちょっと一工夫加えるだけで人の行動をガラッと変えてしまうとのこと。恐るべき【ナッジ理論】

そして、まず【ナッジ】を語るうえで必要なポイントが二つ【相手に強制しない事】と【相手が自分から良い事をするように促す】です。
誰かに支持されて強制されたわけでもないのになんかやってしまう行動となりますね。

ナッジの代表的手法は4つあります。

まず1つ目は【デフォルト】
取ってほしい選択肢をこちらであらかじめonにしてあげることで違う選択肢を選ばせないようにするもの
例えば、webで何かに登録するとき【メルマガを希望しますか?】に元々チェックが入っていると、外す人が少ないんです。

2つ目は【フィードバック】
特定の行動を起こしたらすぐに反応するように仕組みづくりをして自発的に行動するように仕向けるテクニック。
冷蔵庫がピーピーってなってると「あれ、半ドア?」と確認してみたり、コンビニで買い物をする時のレジに並ぶとき、床のやじるしを探してしまうのがこのテクニックになります。

3つ目は【インセンティブ】
何か行動をしたときにメリットを与えることで再度その行動をさせるテクニック。
このアプリを使うとなんと最大30%ポイント還元!等そういう類はこれに当てはまります。

最後は、【選択肢の構造化】
飲食店に行ったりするとよく別のメニューに【季節限定】とか【シェフのおすすめ】等書いているものがありますよね。これをしてあげると、たくさんあるメニューの中からどれにしようかなぁをしなくて済むのでおすすめから選ぶことが増えるんだそうです。

先ほどのパン屋さんの例で説明すると、【美味しそうなパンの匂いがする=パン屋が近くにある】ということが想起され、行くつもりがないのに思わず寄ってしまうというわけですね。食べるつもりがなかったのに、【匂いにつられて】パン屋さんに入ってしまうという行動変異ですね。

もう一つは、コンビニの例【季節限定新発売】の文字は強烈ですよね。【選択肢の構造化】です。他のものはいつでも食べられるけど、「多くの種類のチョコから選ぶよりも季節限定を試してみよう」という心理を突いておりますね。どれにしようかなぁを【季節限定新発売】で吹き飛ばすわけです。

強制もしないで、ただこちら側が「チョン」とつついてあげるだけで行動変異を起こしてしまう「ナッジ理論」。今日一日あなたが【自分で決めた行動】と思っていることも実は操作されているのかも・・・?

「ナッジ理論」について学んだぴかりん。次はどんなことが待っているのやら。
頑張れぴかりん、負けるなぴかりん。ぴかりんの挑戦はまだまだ始まったばかり

>>>STEP13につづく
【連載14回目】デコム入社1年目 ぴかりんのサブスクリプションって何!?